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第2章

杀意的定时炸弹北阿尔卑斯涸沢山杀人事件(日文版)-第2章


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「あの⑿∩饯丹蟆⒔瘠沥绀盲趣いい扦工俊
「漢波羅君、どうしたんだい?」
「小山さん、もうすぐ小屋仕舞(じま)いって言うこの時期にこんな事を申し出るのは大変恐縮なんですが、バイトを上がらせて頂けませんか?」
「何かあったのかい? ひょっとしてご家族の誰かが入院されたとか?」
「いえ、そう言うんじゃないんです。実は例の滑落事故の件で???」
「ン?」
「仁科さんら警察は耍麤gさんの死を滑落事故死として処理しましたが、俺にはどうにも引っかかるんです。宿泊してた筈なのに写真を見ても、全く顔を思い出せない」
「確かに一度目にした顔は絶対に忘れない君が、見覚えが無いって言うんだからなぁ。そこは僕も引っかかってはいたんだよ」
「小山さん、俺は耍麤gさんの死は事故なんかじゃ無いような気がするんです」
「ン?」
「ハッキリとこうだ!とは言えないんですが、耍麤gさんは殺されたんじゃないかって思うんです」
「???」
「登山届をきちんと出して、予定通りに小屋へ宿泊している。でも、もしも泊まった人間が耍麤gさん本人で無かったとしたら?」
「!」
「耍麤gさんじゃ無い別人が、耍麤gさんの名前で宿泊したとすれば、写真を見せられても見覚えが無くて当然です。でも、そうだとすると、何故わざわざ他人の名前で宿泊したのか? 何か後ろめたい事でもなければ、普通そんな事をする必要はありません。だから、犯罪の可能性があるんですよ」
「でも、漢波羅君。まさか、君は警察が事故死として処理した件を独自に眨伽瑜Δ盲蒲预Δ螭袱悚胜い坤恧Δ停俊
「はい、そのつもりです」
「漢波羅君、確かに不自然な点はあるよ。でも、一度、警察が出した結論を覆すのは容易な事じゃない。ましてや、犯罪性がある事なら尚更(なおさら)だ。耍麤gさんを殺した人間がいるとすれば、この件に関わる事で君にだって危害が及ばないとも限らないんだよ」
「それは分かってます。でも、生来の好奇心がそれを許さないんです。それに、僕は部屋住みの三男坊で、女房子供もいませんから。なぁに、大丈夫です。自分の身に危険が及びそうになったら、その時は撤退しますから」
「本当にそうしてくれよ。仮にも君は漢波羅家の御曹司(おんぞうし)なんだし、ここのバイトに雇うのだって、最初は躊躇(ためら)ったくらいなんだから」

 俺の熱意と一度こうだと決めたら曲げない性分(しょうぶん)に根(こん)負けしたのか、小山は渋々とながらも事件の「捜査」を認めてくれた。

 10月14日、水曜日、午前7時── 。

 こうして俺は、主人の小山と仲間達に別れを告げ、一足早く北罚Ц咝∥荬颏ⅳ趣摔筏郡韦坤盲俊

第2章 二人の「耍麤g俊英」

 
前罚Ц咴坤群詻gカ搿。ㄆ匠19年10月10日 著者撮影) 
 北罚Ц咝∥荬颏ⅳ趣摔筏堪长蓼毫ⅳ良膜盲郡韦虾詻g小屋である。

 涸沢カ毪摔隙帳紊叫∥荬ⅳ搿R卉帳膝‘ルの真ん中、「池の平(たいら)」と呼ばれる地に建つ涸沢ヒュッテ。もう一軒は北罚Ц咴滥狭辘沃毕隆侗冥思膜晏恚à剑─Δ瑜Δ私à暮詻g小屋だ。この内、涸沢小屋に10月9日、耍麤gは泊まっている。

 北罚Ц咝∥荬钎啸ぅ趣颏筏皮い块v係で涸沢小屋のスタッフとは顔見知りだ。俺は、当日の宿帳を見せて欲しい旨(むね)告げると、涸沢小屋名物のソフトクリ啶松喙模à筏郡膜扭撸─虼颏沥胜椤ⅴ讴‘ジを繰(く)った。

 10月9日の宿泊者の中に耍麤g俊英の名を見つけ出すのは、さほど難しい事では無かった。まあ、これは既に確認されている事なので当然と言えば当然なのだが、俺が知りたいのは別の点だ。俺は胸ポケットからオリンパスμ795SWを取り出した。耐寒温度…10度、多少の落下衝撃にも耐えるこのタフなコンパクトデジカメはアウトドアには持ってこいである。俺は耍麤g自身が書いたその部分を数枚撮影し、涸沢小屋をあとにした。

 次に向かったのは上高地バスタ撺圣毪坞Oにあるインフォメ伐绁螗互螗咯‘である。ここには登山者が出した登山届が集められている。

 俺は10月9日に出された登山届の内、耍麤gのものを見せてくれるよう頼んだ。普通なら、アポ無し、ましてや警察関係者でも何でも無い俺あたりが頼んだ所で門前払いを食らうがオチだが、北罚Ц咝∥荬沃魅恕⑿∩饯瑱C転を利かして、俺が小屋を出た直後に話をつけておいてくれたらしい。待つ事五分。耍麤gが出した登山届が俺の目の前に差し出された。

「摺Γ 

 俺は北罚Ц咝∥荬颏ⅳ趣摔工腚H、小屋の宿帳に書き残されていた耍麤gの筆跡をデジカメに収めて来ていた。涸沢小屋に残されていた耍麤gの筆跡は北罚Ц咝∥荬韦猡韦热浮<姡à蓼─欷猡胜溉碎gが書き残したものだ。しかし、今、俺の目の前にある登山届の筆跡は二つの小屋に残されていたものと摺ΑN⒚瞍怂皮皮悉い毪e人が無理して筆跡を真似(まね)て書いたように見える。

「なんで、登山届と小屋の筆跡が摺Δ螭溃俊·坤趣工毪取⒌巧浇欷刃∥荬瞬肖丹欷抗P跡、どちらが耍麤g本人のものなんだ?」

 俺は早速、北罚Ц咝∥荬涡∩饯卧丐入娫挙蛉毪欷俊

「もしもし、小山さん? 漢波羅です」
「ああ、漢波羅君。今どこ?」
「上高地インフォメ伐绁螗互螗咯‘です。それより大変な事が分かりました」
「何? 大変な事って?」
「筆跡ですよ」
「筆跡?」
「登山届と小屋に残されていた耍麤gさんの筆跡が摺Δ螭扦工琛
「エッ?」
「北罚Ц咝∥荬群詻g小屋の宿帳に残されていた筆跡は同じだったんです。だから、10月9日、涸沢小屋に泊まった人間と、翌10日、北罚Ц咝∥荬瞬搐蓼盲咳碎gは同一人物なんです。でも、登山届に残されていた筆跡は微妙に摺Δ螭扦工琛
「それってどう言う事?」
「考えられる事は二つ。一つは耍麤gさん本人が登山届を書いて上高地インフォメ伐绁螗互螗咯‘に提出したものの、小屋に泊まったのは別人。もう一つは誰かが耍麤gさんの名前で登山届を出したものの、小屋に泊まったのは本人。どちらが真実にしろ、疑念が深まった事だけは確かです。やはり、耍麤gさんの死には何かありますよ」
「で、漢波羅君。これからどうするんだい?」
「とりあえず、耍麤gさんの勤めていた会社を訪ねて、耍麤gさん本人が書き残したものを見せてもらおうと思っています。そうすれば、登山届と小屋の筆跡のどちらが耍麤gさん本人のものなのかがはっきりしますから。それと、ついでに誰か同僚をつかまえて、耍麤gさんの事を聞いてきます」
「分かった。でも、漢波羅君、くれぐれも無理しないでくれよ」
「分かっていますって」

 10月15日、木曜日、午後3時40分── 。

 俺は六本木ヒルズ森タワ衰榨%工驑嫟à霂诟婊嵘纭弗泰‘ベルバ啊工蛟Lねた。ヌ佶毳些‘グはネット事業を中心に展開し、この不況下にも関わらず業績は堅眨⑸鐔Tの平均年齢も比較的若く、活気が漲(みなぎ)っている。

 受付の女性に来社の用件を伝えると、間もなくヌ佶毳些‘グの女性社員が現れた。彼女の案内で会議室へと通され、待つ事五分。俺と、さして年齢が変わらないであろう男が入ってきた。ス膜紊悉椁趣涎预ā⒁姢克⒔钊猡胃钉饯激丹饯Δ馈:韦攻荸‘ツでもしているのだろうか?

「お待たせ致しました。企画第一課の係長をしております深山明夫(みやま…あきお)と申します」
「初めまして。漢波羅響資(かんばら…きょうすけ)と申します。お忙しい中、時間を取らせてしまい、すみません」

俺は名刺を深山(みやま)に手渡した。

「漢波羅響資さん???ですか。名刺に社名や肩書きが何も書かれておりませんが、失礼ですが、お仕事は何をされておられるのですか?」
「ああ、それがその???フリ楗螗工扦筏疲浚浚俊
「と申しますと、フリ楗ぅ咯‘やフリ幞楗蕙螭妊预盲郡耸陇颏丹欷皮椁欷朐Uですか?」
「まあ、そんな所です」
「ところで、今日はどのようなご用件で? 受付の者からは耍麤gの事で訪ねて来られたとしか聞いておりませんので」

 この深山と言う男、何とはなしに警戒してるように感じるのだが、何故だろう? 俺は、深山の伲鼏枻摔洗黏à骸⒛妞速|問を返した。

「失礼ですが、深山さんは亡くなられた耍麤gさんとはどのような関係だったのですか?」
「耍麤gは私の所属する企画第一課の課長でした。私は係長ですから、耍麤gとは上司と部下の関係でした」
「深山さんは耍麤gさんと仕事以外でお付き合い等、されていましたか?」
「いいえ。でも、何故そのような事をお聞きになるんですか?」
「いえ、直属の上司と部下でしたら、例えば仕事帰りに一杯飲んでいくとか、休日、一緒にゴルフへ出かけるとか、そう言った事は無かったのかなぁと思ったまでの事です」
「いいえ、そう言う事は一切ありませんでした。あくまでも仕事のみの付き合いでした」

 深山の言葉は機械的と言うか事務的で冷たさを感じる。どうやら、耍麤gの事を良く思っていなかったようだ。

「ところで、深山さん。今日、お訪ねしたのは耍麤gさんが生前書き残した書類、メモでもなんでも良いのですが、何か拝見出来ないかと思いまして」
「耍麤gが書き残したもの?」
「ええ、耍麤gさんの筆跡を拝見したいんです」
「それは一体どう言う意味ですか?」
「実は気になる事がありまして???耍麤gさんが10月9日、上高地インフォメ伐绁螗互螗咯‘に出した登山届と、同じ9日に泊まった涸沢小屋の宿帳、10日に泊まった北罚Ц咝∥荬嗡迬い喂P跡が摺Δ螭扦工琛
「???」
「ですから、登山届と二軒の小屋に残された筆跡のどちらが、耍麤gさん本人が書いたものなのかを確認したいのです」
「しかし、耍麤gの死は滑落事故だった訳でしょう? 警察からはそのように聞いていますが。第一、今更(いまさら)、あなたに耍麤gの書き残した書類を見せなくてはならない理由が分からない。何の権限があって警察の捜査のような事をしておられるのですか?」

 深山は冷静を装ってはいるが明らかに神経伲ē施‘バス)になっている。耍麤gの事で詮索されたくないと言った感じだ。

「確かに私には捜査権限なんてありません。でも、眨伽氡匾ⅳ毪螭扦工琛
「それはどのような理由ですか?」
「僕は耍麤gさんが泊まった北罚Ц咝∥荬螐緲I員でして」
「それがどう関係しているのですか?」
「宿帳に偽名を書くのがいけない事だと言う事は深山さんもお分かりですよね」
「まあ、それはそうでしょうね」
「ましてや、泊まった客が翌日亡くなった訳ですから、当然、警察が小屋へも来たんですよ」
「???」
「で、宿帳を確認した所、耍麤gさんが泊まった事は確かだった。でも、筆跡が摺Α
「???」
「となると、小屋に泊まったのが本当に耍麤gさん本人であったのかを確認する必要があるんですよ」
「???」
「もし、小屋に泊まったのが筆跡確認の結果、耍麤gさん本人で無かったとしたら、僕達はその事を警察へ報告しなくてはなりません。何しろ、偽名による宿泊だった事になりますからね」
「でも、そうだとしても何故、一従業員のあなたが訪ねて来られたのですか? 第一、小屋の責任者からは何の連絡もありませんでしたし、アポイントメントも無しに、いきなり来社されるとは???」
「事前にアポイントメントを取っておかなかった事は素直(すなお)に謝(あやま)ります。でも、小屋の主人は会社で言えば社長です。社長本人が直々(じきじき)に

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